2017年7月7日書店発売

中上健次 著

病に斃れ未完に終わった晩年の大作「熱風」570枚、路地の混血青年マウイを主人公にした「野性の火炎樹」390枚、いずれも「千年の愉楽」「奇蹟」でお馴染みの中本の一統が活躍する二作をカップリング。併せて単行本未収録の連作「町よ」、アキユキが登場する「火ねずみの恋」など知る人の少ない短篇五篇、柄谷行人との最後の対談、逝去直前の渡部直己によるインタビューなど、最晩年必読の読み物を収録、1984年神保町・東京堂でのブックフェア用に作家が選んだ選書リスト150冊などの資料を満載し、大澤真幸の解説を得て、シリーズ最大720頁で贈る決定版!


目次

野性の火炎樹
熱風

香港
シンガポール
ヒタノスの涙
タンヘルの雨
イテウォンの女
踊り子イメルダ
天の歌
火ねずみの恋
大鴉
青い朝顔
蘭の崇高
私の因業な兄たち
[講演]小説家の想像力
[対談]柄谷行人、中上健次 路地の消失と流亡─中上健次の軌跡
[インタビュー]渡部直己 シジフォスのように病と戯れて
物語/反物語をめぐる150冊

解説 大澤真幸
解題─高澤秀次
校異


月報IX 内容

浅野麗 これから中上健次を論じるために
河野多惠子 早熟の大器[再録]
内藤千珠子 物語をうつす鏡─『紀伊物語』試論[再録]
紀和鏡 夢の回路─中上健次と私[連載9]

「中上健次集」全十巻の概要はこちら