管啓次郎 著

著者の六番目にあたるこのエッセイ集は、ハワイ、ブラジル、北米からラテンアメリカ全体にわたる紀行と生活をベースに書き継がれた文章の中から、楽しく、amiableな(「あとがき」)ものを収集。食事・食材、気候と風土、建築、文学、語学など、バラエティに富んだ題材を集め、一気に読めるよう新たに編集した。文学者、文学研究者のあいだで熱心に読まれている著者ならではの色の濃い文章39篇を収録。巻末にはスラブ言語学者黒田龍之助との対談も収録。読者を、外へ、南へ、野生へと誘う熱帯作文集。

著者
管啓次郎(Keijiro Suga)
1958年生まれ。翻訳者、詩人、比較詩学研究。明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授(コンテンツ批評、映像文化論)。
著書に、『コロンブスの犬』(河出文庫、2011)、『狼が連れだって走る月』(筑摩書房、1994年)、『トロピカル・ゴシップ─混血地帯の旅と思考』(青土社、1998)、『コヨーテ読書─翻訳・放浪・批評』(青土社、2003)、『オムニフォン─〈世界の響き〉の詩学』(岩波書店、2005)、『ホノルル、ブラジル─熱帯作文集』(インスクリプト、2006)、『本は読めないものだから心配するな』(左右社、2009)、『斜線の旅』(第62回読売文学賞、インスクリプト、2009)、『Agend’ Ars』(第一詩集、左右社、2010)。
訳書に、ウンベルト・マトゥラーナとフランシスコ・バレーラ『知恵の樹』(朝日出版社、1987、ちくま学芸文庫、1997)、ジャン=フランソワ・リオタール『ポストモダン通信』(朝日出版社、1988、のちに『こどもたちに語るポストモダン』と改題し、ちくま学芸文庫、1998)、ジル・ラプージュ『赤道地帯』(弘文堂、1988)、テッド・コノヴァー『コヨーテたち─越境するヒスパニック・アメリカ』(弘文堂、1989)、F・D・ピート『シンクロニシティ』(朝日出版社、1989、サンマーク文庫、1999)、ジョアン・フォンクベルタとペレ・フォルミゲーラ『秘密の動物誌』(筑摩書房、1991、ちくま学芸文庫、2007)、ウィルソン・ブライアン・キイ『潜在意識の誘惑』(リブロポート、1992)、マイクル・バンバーガー『リンクスランドへ』(朝日出版社、1994)、ジョナサン・キングドン『自分をつくりだした生物』(青土社、1995)、ジェレミー・マクランシー『世界を食いつくす』(筑摩書房、1996)、サンダー・L・ギルマン『ユダヤ人の身体』(青土社、1997)、ルドルフォ・アナーヤ『トルトゥーガ』(平凡社、1997)、ジャメイカ・キンケイド『川底に』(平凡社、1997)、マリーズ・コンデ『生命の樹』(平凡社、1998)、エリック・バラテとエリザベト・アルドゥアン=フュジエ『闘牛への招待』(文庫クセジュ、白水社、1998)ジョアン・フォンクベルタとスプートニク協会『スプートニク』(筑摩書房、1999)、エドゥアール・グリッサン『〈関係〉の詩学』(インスクリプト、2000)、イサベル・アジェンデ『パウラ、水泡なすもろき命』(国書刊行会、2002)、エイミー・ベンダー『燃えるスカートの少女』(角川書店、2003、角川文庫、2007)、『私自身の見えない徴』(角川書店、2006)、『わがままなやつら』(角川書店、2008)、J・M・G・ル・クレジオ『歌の祭り』(岩波書店、2005)、エマニュエル・ヴィニュロン『フランス領ポリネシア』(文庫クセジュ、白水社、2006)がある他、短篇の翻訳に、アルフォンソ・リンギス「プラ・ダーレム、死の寺院」、グロリア・アンサルドゥーア「野生の舌を飼い馴らすには」、デレク・ウォルコット「『真夏』より」(以上、今福龍太他編〈世界文学のフロンティア〉1『旅のはざま』、岩波書店、1996、所収)、フェルナンド・ペソア「だれでもない人々」、ジミー・サンティアゴ・バカ「暗闇にとりくむ」、ギャレット・ホンゴー「『ヴォルケイノ』より」、アンドレイ・コドレスク「写真に抗して」(以上、〈世界文学のフロンティア〉5『私の謎』、岩波書店、1997、所収)などがある。