国民とは何か

ルナン、フィヒテ、E・バリバール、J・ロマン、鵜飼哲 著
鵜飼哲、大西雅一郎、細見和之、上野成利 訳

定価:本体3,500円+税
1997年10月1日書店発売
2020年9月 第二版第1刷(通算7刷)

四六判上製 320頁
ISBN978-4-900997-01-1
装幀:間村俊一
写真:港千尋

フィヒテ「ドイツ国民に告ぐ」、ルナン「国民とは何か」、二大国民論を清新な翻訳で収録。バリバール、鵜飼哲らの論考を併せて、国民、民族、国家という終わりなき課題に応え、異質なものとの間に頻発するあらゆるリアルな「境界の経験」に再考を迫る、今日もっとも切迫するテクスト。

「翻訳の世界」誌、97年度翻訳書ベスト10、第4位。学術・思想・哲学部門第1位。「第8回日本翻訳大賞」学術思想部門 部門賞受賞。
「歴史の文脈の中で思想の厚みを掘り下げながら、現代の最もアクチュアルな問題に届く視界を浮上させた、志高き探求の書」(吉見俊哉氏、朝日新聞97/12/14)
「要素主義と全体主義、二つをつなぐ線が歴史的にどこを走っていたか、走っているかは、本書のような試みによって丹念に辿らなければ、まったく自明ではない」(市田良彦氏、週刊読書人97/12/12)
「「国民の語り」をつむぎだすことの意味を根底から考え直させてくれる貴重なアンソロジー」(上村忠男氏)
「アカデミックな批評の模範的実践」(守中高明氏)(いずれも図書新聞97/12/27 97年下半期ベスト3より)
「ヨーロッパ統合を控えた「現代」という時代を問いかける」(高島直之氏、朝日新聞97/10/19)