ジャック・ランシエール 著
松葉祥一 訳

民主主義への新たな憎悪のイデオロギー——個人主義を標榜する行き過ぎた平等が社会と国家を蝕み、統治を揺るがせる——を分析し、この憎悪が寡頭制の支配と資本の支配を隠蔽することを暴きつつ、新自由主義的体制に抗する政治=デモスの係争を露出させんとするランシエール政治哲学の最新著。「ランシエールの思想はいまやかつてなくアクチュアルなものであり、その著作はわれわれの持続的な抵抗のヴィジョンを一貫して示すものである」とジジェクが言うように(「ランシエールのレッスン」)、本書は、市場原理主義に対して公的領域の拡大を、不平等の拡大に対して平等を前提とする政治を訴え、現状批判に理論的基盤を与える絶好のテクストです。2005年来日時の講演およびランシエール論を含む全著作・論文書誌、訳者解説を併録。