|
テンペスト
|
エメ・セゼール、W・シェイクスピア、 ロブ・ニクソン、アーニャ・ルーンバ 著 本橋哲也編訳、砂野幸稔、小沢自然、高森暁子 訳 四六判上製 364頁 ISBN978-4-900997-14-1 定価 3,308円 |
ルナンをはじめ、さまざまな改作が行われたシェイクスピアの「テンペスト」。本書は、改作中最も重要と目されるセゼール「テンペスト」の本邦初訳とシェイクスピア「テンペスト」の新訳、さらに「さまざまなテンペスト」の軌跡を辿るニクソンの批評とフェミニズム的植民地主義批判を代表するルーンバの批評を併せて収録。黒人の抵抗を激しく主張するセゼールの作品をはじめ、本書収録作品は、グローバル化した暴力と地政的な格差をあらわにする現代のポストコロニアル状況を参照する際の必読文献である。
|
【著者】 |
|
エメ・セゼール Aime Cesaire |
| 1913年、マルティニークで生まれる。1931年渡仏。〈ネグリチュード〉思想の中心人物として、以降一貫して黒人の黒人意識を象徴する名、黒人ラディカリズムのシンボルとなる。1968年、アメリカの黒人運動に触発され、戯曲Une Tempete(本書「もうひとつのテンペスト」)を完成、20世紀におけるシェイクスピア「テンペスト」改作の代表作となった。一方、20世紀後半にかけてはマルティニーク選出のフランス国民議会議員(〜1993年)、フォール・ド・フランス市長(〜2001年)を務め、政治家としても指導力を発揮する。 著書に、『帰郷ノート/植民地主義論』砂野幸稔訳、平凡社ライブラリー)、詩集『太陽、切られた首』、評論『トゥサン・ルヴェルチュール』、戯曲『クリストフ王の悲劇』、『コンゴの一季節』など。 |
|
ロブ・ニクソン Rob Nixon |
| ウィスコンシン大学マディソン校英文学部 主な著書:Dreambirds: The Strange History of the Ostrich in Fashion, Food and Fortune(2000)、Homelands, Harlem and Hollywood: South African Culture and World Beyond(1994)、London Calling: V. S. Naipaul, Postcolonial Mandarin (1992) |
|
アーニャ・ルーンバ Ania Loomba |
| インドで生まれる。デリー大学、スタンフォード大学、ジャワハラール・ネルー大学、タルサ大学、イリノイ大学で教鞭をとった後、現在ペンシルバニア大学教授。専門は初期近代イギリス文学およびポストコロニアル文学。 主な著書:Gender, race, Renaissance drama(1989、第6章Seizing the book「本を奪い取る」を本書に収録)、Colonialism / Postcolonialism(1998)(『ポストコロニアル理論入門』吉原ゆかり訳、松柏社、2001年)、Post-Colonial Shakespeares(1998、共編著)、Shakespeare, Race and Colonialism (2002)、Postcolonial Studies and Beyond(2005、共編著) |
|
ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare |
| 1564年生まれ。1587年頃ロンドンに赴き演劇界に身を投じる、生涯に37篇の戯曲を残した。1592年第一作「ヘンリー六世」上演。1599年地球座が開場し以降座付役者として活躍。最晩年にThe Tempest(「テンペスト」)を最後の単独執筆作品として完成、1611年に初演された。1616年没。 |
【訳者】 |
|
砂野幸稔(すなの・ゆきとし) |
| 砂野幸稔(すなの・ゆきとし) 1954年生まれ。熊本県立大学教員。 主な著書:『アフリカ世界』『アフリカ史を学ぶ人のために』(以上、共著、世界思想社) 主な訳書:エメ・セゼール『帰郷ノート/植民地主義論』(平凡社ライブラリー)、ルイ=ジャン カルヴェ『言語学と植民地主義 ―― ことば喰い小論』(三元社)、モンゴ・ベティ『ボンバの哀れなキリスト』(現代企画室) |
|
本橋哲也(もとはし・てつや) |
| 1955年生まれ。東京経済大学教員。
主な著書:『ポストコロニアリズム』(岩波新書)、『本当はこわいシェイクスピア ――“性”と“植民地”の渦中へ』(講談社) 主な訳書:A. T. ヴォーン、V. M. ヴォーン『キャリバンの文化史』(青土社)、G. C. スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』(共訳、月曜社)、ホミ・K. バーバ『文化の場所 ―― ポストコロニアリズムの位相』P. ヒューム『征服の修辞学―ヨーロッパとカリブ海先住民、1492―1797年』(以上、共訳、法政大学出版局)他 |
|
小沢自然(おざわ・しぜん) |
| 1971年生まれ。千葉大学教員。 訳書:V. S. ナイポール『ミゲル・ストリート』(共訳、岩波書店) |
|
高森暁子(たかもり・あきこ) |
| 筑紫女学園大学教員。専門は初期近代イギリス文学。 主な論文:「『二人の血縁の貴公子』―― 結婚とその悲喜劇的結末」(『九州英文学研究』第19号、2002年)、「『テンペスト』における記憶と語り」(『筑紫女学園大学・筑紫女学園短期大学部紀要』第1号、2006年) |
inscript topページへ |