「報告3」(7月4日発信):
まず以下に西谷修によるファックスでの連絡文書を紹介します:
以下西谷修 記:
「日の丸・君が代の法制化」に反対する共同声明の署名者の皆さん、
Eメールをお使いの皆さんには、メール・ボックスの整理がすみしだいフィードバックができていますが、なにぶん人手がなく(ほとんど石田氏が手仕事でひとりでやっています)ファックスでのフィードバックが不充分になりがちなので、一応の経過をお知らせし、新たなお願いをお送りします。
6月21日、呼びかけ開始
25日、マスコミ各社に通知(翌日、共同通信で配信)
29日、200名余の連署による「共同声明」として文部省記者クラブで記者会見(石田、小森、西谷が出席、翌日、朝日新聞に記事)
同日、石田、西谷がル・モンド紙記者と会見(7月1日付『ル・モンド』)
6月30日および7月3日、呼びかけ人の会合
といったところです。
もともと、「文化、共同体、近代性、国民国家、表象や記号などの問題を研究し論じてきた者」が、「日の丸・君が代」法制化に際してはっきりと異議を表明するという意図で出発したもので、単なる「○○大学教官の署名」とも「一般市民」の反対運動とも違うという自己限定(責任表明)の上に立った「共同声明」ですが、院生・学生諸君や出版関係者の方々など、この運動を知って反対表明に加わりたいという人びとも少なくなく、そのような人びとの積極的な参加をも歓迎しています。その結果、7月3日現在で、共同署名者は300名を超しています。
呼びかけには取りまとめ期日がはいっていますが、それは無視してください。
さてこの「共同声明」は、ガイドライン関連法や盗聴法などの例から、法案の通過は容易といった気配が作られるなかで(国会内外の批判勢力はほとんど解体されているのが実情ですから)、それでも異議を唱える必要があるということから企画されたもので、それを運動として展開する組織も展望もあったわけではありません。ただ、予測される今後の日本の政治情勢の進展のなかで、必要になるだろう長期的「たたかい」の端緒にすぎないということです。
けれども、この間の歪んだ「政界再編」のあおりもあって、国会議員内部にも不安や不満がくすぶっており、当初の政府自民党の皮算用に反して、この法案が波風立たずに通過するかどうか、多少流動的な気配も見えてきました。もちろん「共同声明」の趣旨はこの一法案の成立如何にかかわらず、持続的に表明されてゆくべきものですが、当面はこの法案の安易な成立に待ったをかける(少なくとも継続審議、あわよくば廃案)のが現実的な目標です。
そのためにもっとも効果的な方途として(すでに法案審議が始まっている段階だということもあり)、法案に疑問を抱いている国会議員諸氏に直接はたらきかけ、かれらに論拠を与え、影響力を行使するということが考えられます。
そこで北大の山口二郎氏が労を取って、国会議員団との「討論会」をお膳立てしてくれました。議員側の呼びかけ人は民主党の金田誠一議員です。
これは絶好の機会であり、おそらく今回の「運動」の成否のかかったもっとも重要な局面になるかと思われます。国会議員の側は衆参両院で2、30名の参加が見込まれています。したがって「共同声明」署名者の側でも議員側の取り組みに引けを取らない対応が、どうしても必要かと思われます。
司会は山口氏が引きうけ、基調報告は「声明」起草者の石田氏が行います。その後1時間半ぐらいの討議時間をもてる予定です。
以上のような事情ですので、ご都合がお付きの方は是非ともこの討論会にご参加いただきたいと思います。
疑問の点につきましては、石田、西谷にお問い合わせください。
よろしくお願いします。(西谷)
以下石田英敬 記:
「日の丸・君が代の法制化」に反対する共同声明の署名者の皆さん、
共同声明への署名を呼びかける運動を始めてほぼ2週間が経過し、署名に加わってくださった皆さんの参加の時期などが異なるなどの事情もあり、チェーン・メイルによる呼びかけの過程においては、情報のスピードの落差なども生じてきているかとも思いますので、今回は、新たな提案をおこなうとともに、重複をいとわず、これまでの運動の経過を報告しておきたいと思います。
(1)新たな提案:
この共同声明は上記の西谷修の文章にもあるようにある固有の視点から状況の分析をある程度共有する人々による、世論に対する訴えという形式から出発しました。署名を進めていく過程で、かならずしも研究領域が一致しない、社会的あるいは職業的カテゴリーが一致しないが、状況認識を共有するのでぜひ署名をしたいという人々が相当数現れてきました。もとよりこの署名はいわゆる「一般市民」の運動でも「大衆運動」」でもなく、固有な視点からの呼びかけという趣旨のものでしたが(下記「趣意書」参照)、世論の現状を見るとここに来て非常に大きな危機意識が多くの人々に共有されていることが分かってきました。本来的には、それぞれの人々の生活の場や固有な視点から反対の声を大きくしてもらいたいというのが私たちの願いですが、しかし、状況認識を共有する人々の連帯を私たちが拒む理由はもとよりなく、ここは、私たちの「共同声明」をそれらの人々に開放して、戦いの武器にしていただくことを選びたいと思います。ですから、この共同声明に賛同される方はどなたでも自由に署名に加わってください。そして皆さんの場所で反対の声を大きくしてください。
(2)運動の現状と予定:
7月4日現在で集約ずみの署名者リストは310名を超えました。以下そのリストです(省略)(修正個所などありましたらフィードバックをお願いします)。
(3)これまでの経緯を「年表」的に整理すると:
6月20日 「共同声明」(当初のタイトル「日の丸・君が代の法制化に反対するxxx名の知識人による共同声明」)文書を作成し呼びかけ人をつのり翌日21日から署名への呼びかけを開始。
6月24日 タイトルを「君が代・日の丸の法制化に反対する共同声明」とする。(下記「報告1」を参照)。
6月25日 「共同声明」文書をマスコミ各社に配布。共同通信の6月26日付配信で第一報。岩波書店「世界」8月号に全文掲載を要請。
6月29日 法制化法案上程に合わせて、「東大教官グループ」と共同で文部省記者ク
ラブにて起草者西谷・小森・西谷による共同記者会見。翌朝の朝日新聞、時事通信などで取り上げられる。(下記「報告2」を参照)。
6月30日および7月3日 呼びかけ人のうち何人かによる会合(「呼びかけ人」の定義がチェーン・メイルの情報速度差により一定の混乱をきたしています。少数者によって何かを決めているわけではなく、現状においては運動はほとんど無組織の状態で、知恵を出せるひとが知恵をだす、手を貸せる人が手を貸すという状態です。もっと本格的な運動の場合には、どのように行動を決めるかという問題がでる可能性は当然あるでしょう。しかし、わたしたちの誰も社会運動家ではない。)
7月1日 フランスの日刊紙「ル・モンド」の国際面に、「国家の象徴の法制化に反対する知識人」の記事(4分の1頁分の扱い)。
今後の予定:
7月8日 参議院議員会館にて法制化に反対する国会議員との討論集会を計画。
7月13日 外国のメディアの注意を喚起するため、外国人記者クラブにおいて西谷修、山口二郎、石田英敬による記者会見を予定。
(4)発表した趣意書と声明文:
この文書は現在も署名を募っています。第一次集約は「6月 日」と書かれていますが、7月中も当分署名の訴えを続けます。周囲の方々の署名を引き続き呼びかけてください。
*
「『日の丸・君が代の法制化』に反対する共同声明」趣意書(ここでは省略)
「日の丸・君が代の法制化」に反対する共同声明(ここでは省略)
(5)呼びかけ文書:
「日の丸・君が代の法制化に反対する国会議員との討論集会」への参加の呼びかけです。
「日の丸・君が代法制化」に反対する討論集会のご案内(7月2日および7月4日発信)(ここでは省略)
(6)報告文書:
「報告1」(6月25日発信):(ここでは省略)
「報告2」(6月29日発信):(ここでは省略)
(7)
以上で、ほぼこれまで発信した情報のすべてです。繰り返しますが、7月8日の参議院議員会館での討論集会は決定的な山場になると思われますので、ぜひご参集ください。当日は、午後1時30分ごろに参議院議員会館ロビーにて集合、その後議員の皆さんの引率で議場に入ります。
以上、みなさんよろしくおねがいします。
1999.7.4 石田英敬