バーセルミの『雪白姫』に、たしか「あなたはどうやって本を読みますか?」という質問事項があった。選択肢は「(1)立って(2)座って(3)寝ころんで」だったか。この線でいくと、わたしならたぶん頻度が多いのは「(2)座って」で、それも「便器にまたがって」ということになる。ヘンリー・ミラーはあるエッセーの中で、「便所で読むとよくわかるのはジョイスの『ユリシーズ』だ」と書いている(どういう意味かわからない方は、『ユリシーズ』をお読みください)。ただし、ミラーの結論は「便所で本を読むなんてせこいことはやめて、出すべきものを出すことに精を出すべきだ」ということなので、そう言われてみるとそうかもしれないと思うが、それじゃいったいどこで読めばいいんだろう? 仕事部屋すら子供たちの侵入を受ける身としては、家の中でおちつける唯一の場所といったらそこしかないのだ。やっぱりこの癖はやめられない。